未来に向かって僕たちは【短編】
二年の順位表を見つけ、先頭から名前を追おうとしたそのとき、思いっきり背中を叩かれた。

「ってーな!」

振り返ると、小学校からの腐れ縁である瀬尾がニヤニヤ笑って立っていた。


「やったじゃーん!おめでとう初一位!!」

「何すんだよバカ……って、え、マジで?」


「マジのマジで。もう見たんじゃないの?」

「今、見ようとしてたとこ」

「しまった……フライングした。今俺が言ったことは忘れて、思う存分一位を堪能してよ」


俺は冷やかしてくる瀬尾を無視して掲示板に向き直ると、再び順位表を目で追い始めた。


信じられないことに瀬尾の言ったとおり、俺の名前が先頭にあった。

「一位だ……」

思わず口に出してつぶやいていた。
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