Alien執筆言い訳日記(ブログ的な何か)
11月8日 詩にしてやり過ごす



『寛容なホログラム』

ひっそりと狂いながら
誰にも知られずに僕は喘ぐ
それは見えない場所で進んでいく
一切を見せないことを選んだのは
何でもないふりが得意だったから
目の前の溢れる蜜を食べ散らかして
その蜜に濡れた指で
玩具箱のスイッチを入れる
立ち上がり喋り出すホログラム…
君は君に似てるのかな

耐えられないほどの悦楽で身を満たし
夢とうつつの狭間で笑う
頭を抱えて転げながら悶えるほど
こんなにも君が愛しい
愛で苦しいなら壊れた方がいい
実際もう壊れてるさ
僕は見た目と違う
取り返しがつかないくらいに

同じハシバミ色の目をして
同じ場所にある傷と縫い目
4針だ、きっかり4針
肉を閉じた時固まりかけた暗赤色の線を
君も愛したろうか
魂の深淵で磔にされて
苦しみを快楽に変えたのか?
そうでなければ僕を見つけないはずだ
そうでなければ…

ホログラムがにっこり笑う
そこには感情はない
ただ精一杯の寛容が僕に期待を指し示す
そうだ、溺れるなら君がいい
松葉杖を僕にくれるなら
右の足首を君にあげる







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