Alien執筆言い訳日記(ブログ的な何か)
12月10日 銀行口座・最後の痕跡



今日、ようやく取引していた金融機関口座の整理をした。

結婚する前の全口座の解約と、現在の住所地の銀行の口座を新たに開設。しかも姓が変わっているため、役所で戸籍抄本まであらかじめ準備しなければならぬ。

わざわざこの冬一番の冷え込みの日に行かんでも…
と思ったが出掛けてしまった。こんな日に家に居たら、暖房費がかさむわ(笑)
厳冬では庶民はせっせと身体を動かし筋肉を発熱させ、役所と銀行のロビーで暖をとるのだ。

銀行は2行、口座は3名義。はるか彼方の支店である。
結婚前と後では何百キロも離れた土地に移り住んだ。実家には新幹線で3時間。航空機の方が若干交通費が安いくらいだ。

メインバンクにするつもりの三住BKで、なんで解約して新規契約なの?と行員からにこやかに訊かれる。
「もとの支店が遠いんで、結婚して名義も判も変わりますし、今の地元の支店の口座が欲しいんで…」と説明。行員から同意され解約と新規契約が始まる。

本当の理由は「この口座の象徴する過去に区切りをつけたかったから」である。

この口座は結婚する前に住んでいたボロマンションの家賃の振り込みのための口座だった。
今の旦那と出逢う前、私は10年付き合った恋人がいた。そいつとそこで最後の2年同棲した。モラハラと言葉のDVの中の2年。いや、10年、最初からそうだった。同居して二人で働くはずが、結局私だけ稼いでいた。個人事業を始めて、波に乗ったところだったので、主夫を食わせ家賃を払うことはなんとか出来た。家事が嫌いでそそっかしい私はそれでもいいと思った。下手なことをして、散々責められ罵られ、土下座させられるのは恐怖以外のなにものでもなかった。

そいつはアル中だったが、酒を飲むと機嫌が良いのでやめさせられない。泥酔すると夜中から明け方までベッドの中で責め抜かれる。超級のサディストだから、人の弱味を握り、逃げ道をなくしていくのが得意だ。身体にも精神にも掛けられた縄。自分の中の殺意と戦い戦慄に耐える毎日が続き…悟ること以外に逃げ場がないことを理解する。この地獄を始めたのは誰でもない、自分だから。

そのときのことを詩にしたのが『闇の中の供物』の中の「最後まで見えなかった」である。

逃げ道のない修行は進化も早かった。神はこうやって愛したのだ、私を。実際神から愛されている感覚をいつも感じながら、毎日に耐えていた。二人の悟った師に教えを乞い、アドヴァイタに邂逅し、苦諦を悟った。その頃からその地獄がなにか愛しいものに変わってきた。
それでもやはりそいつを愛している…と。愛には理由がない。

そして唐突に実存の無意味すら癒されたそのとき

その中で偶然今の旦那と出逢った。
なにもかも捨ててここに来た。
それが運命だったかのように。


見た目はただの通帳とカードだ。だが最後の痕跡…なのかも知れない。
それの解約は気持ちの中のなにかを終わらせたのか、なんなのか。
でもこんな風に語ることがあるのだから、なにか、ではあるんだろう。

いまだに君の本心だけが
見えないんだけどね
そんなもの本当に
なかったのかも知れないな
でも君も私への生け贄だった

ごめん
ありがとう
おつかれ

さようなら





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