レンアイゲーム
ストーカーの正体◇from 七瀬


森刹那があたしを送ってくれるようになってから、しばらくたった。



相変わらずストーカーの気配はするけど、森刹那が傍にいてくれるから、恐怖感はあまりなくなった。



あいつに助けてもらうなんて、不本意だけど……。




「……ん?」

朝。

学校に登校して、下足箱に行くと、手紙が入っていた。


開けてみると、綺麗な字。
キーホルダーをくれた子だ。



あたしが、この後輩が読んでくれるようにと自分の下足箱に置いた返信を、この子はちゃんと気付いてくれて、今ではちょっとした手紙のやりとりをしている。

けれど、その子の名前は知らないまま。




“今日の放課後、理科室前の廊下に来てください。お話があります”




え!


じゃあ、あたしの前に姿現してくれるってことじゃん!


ちゃんとお礼しよう。







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