僕は生徒に恋をした
第十五章 苦渋の選択
今、山田は何て言った?

俺は自分の耳を疑う。

『先生が好きなんだもん』

聞き間違いでなければ、山田は確かにそう言った。

彼女は黙って俺を見上げ、今にも泣きそうな顔で俺が何か言うのを待っている。

今までにも数回、生徒から告白されたことはあった。

俺はその都度、悩むことなく体のいい振り言葉を口にしてきた。

だけど山田を前にして、俺は何を言えばいいのだろう。

今すぐにでも彼女を抱き寄せ、キスをしたい欲求に駆られたところで、俺の理性が歯止めをかける。

俺は教師なんだ。

山田が卒業するまでは、この思いを伝えないと決めたはずだ。
< 187 / 374 >

この作品をシェア

pagetop