僕は生徒に恋をした
「お前さ。
さっきみたいなこと言ってると、本当に誰かに取られるよ」

洋平は壁に寄り掛かり、俺が靴を履くのを見ながらつぶやく。

「―――誰かって、お前?」

「否定はしないけど」

彼のこの言葉は本気か冗談か。

「まぁ、もう少し大人になってからかな。
犯罪者になりたくないし」

「うるさいよ」

その言葉は聞き飽きた。

「そういや、山田が今日ここに来た理由、まだ説明してもらってないんだけど」

俺は洋平を睨む。

「あぁ、レッスンだよ。
仕事が押しててね。
今日逃したら当分時間作れなそうだったから、急遽決まった」

「嘘つけ、山田から連絡来なかったぞ」
< 269 / 374 >

この作品をシェア

pagetop