2 in 1

距離

いくら考えてもわからないから、“海”は思い切って“一”宛てにメッセージを送った。
「あなたは速水先生なんですか?」
返事が返ってきた。
「さぁね、どうでしょう?」
「何で隠すのですか?」
「隠したいからさ。いけないかな?」
「別に…いけなくはないけれど。」
「その前に、君は約束を破る気?約束したはずだよね。お互い誰かを詮索しない、と。」
「そうだったね。」
「きっと時期が来たらわかるよ。だから今は焦ってはいけない。このまま距離を置こうよ。」
「わかりました。ごめんなさい。」
“海”は“一”とのマイミクの距離を保つことにした。
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