追憶〜逢いたい人へ〜

真相…


ある朝、つい聞いてしまった…。



孝雄にしてみれば突然の質問だったと思う…。



『あっ…あのさぁ…』


声に出した途端、恥ずかしさが込み上げてきた。



…どうしちゃったんだろう…私……



話しかけたくせに、黙ってしまった私を不思議そうに見る孝雄と目が合わせられずにいた。



『……そっ卒業式の約束覚えてる……?』



だんだん声が小さくなっていく私は恥ずかしさで顔は真っ赤だった。


チラッと孝雄を見た瞬間、私は後悔した。



『えっ…?!』

孝雄の顔は一瞬、たじろいだ…。

その後は寂しそうな顔をしていたから…。



…聞いちゃいけなかった…


『ごめん…いいや…。忘れて…。』



もうそれしか言葉が出なかった…。




孝雄と私は俯きながら無言で歩いた。







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