キスはおとなの現実の【完】
わたしはカウンターにあき缶をおくと、ごちそうさまといって酒屋の裏口をでた。

土曜夜の商店街はひと気もすくなく真っ暗闇で、しんとしずまり返っていた。

けれども。

じっと目をこらしてみれば、ところどころ光っている街の明かりはどこかやさしくやわらかで、ちょっと冷たい秋の空気もキスとアルコールでほてった身体に気持ちがよかった。
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