あの日見た雪
one more...
☆aiko☆


20××年。地球は第3次世界大戦を迎えようとしていた。

アメリカとロシアが対立。
中国はロシア連邦に、そして日本はアメリカ側についたのであった。

双方核兵器を隠し持つ国。このままこの関係が続けば、いずれ世界を巻き込むことになるのは一目瞭然だ。

二度の世界大戦を経験し、その愚かさを学んだはずの地球は、もう一度同じ過ちを犯そうとしている。



「ちょっと~愛ちゃん、これいっちゃん家にもっていって~」
「はーい」

わたし、愛子の住む池田町には戦争の影など少しもない。
ごく普通の家庭で育った、ごく普通の中学生であるわたしに、
戦争が襲いかかるなどと誰が予想できただろうか。

そして今日も、何もないかのように一日が始まる。


ピンポーン・・・♪

「遅いぞっ」

はいはい。。。
こいつはわたしの幼馴染、樹だ。

なぜかいまだに一緒に登校している。(友達にはカレカノと間違えられる)
恥ずかしくないのかと、たまに不思議に思うけど、
慣れてしまえばこっちのもんだ。

荷物が多いときにはこき使えるし、遅刻しそうになったらチャリの後ろに乗っけてもらう。

みんなは「ラブラブ~♡」とか冷やかすけど、
わたしは登校の時間が好きだ。
いっちゃんといるとホッとするし、ポカポカしてくる。

きっといつも一緒だからなのだろう。








そしてこれからもそんな日々が続くと思っていた。











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