そして天使は闇へ堕ちる


「もしかしたら世界を変えられるほどの力の持ち主が王妃様を庇護してるんじゃないか?」


「そんなのいるわけ……いや。いたな。あいつならできる」


あいつ――


天界の主であり、神と崇められている者


「だが神が一人の天使にそこまでするか?」


「あぁ〜。なら王妃様は神に愛されているとか。恋人同士かもしれんなぁ」


「……」


「おっ、どうした陛下。眉間にしわ寄ってるぜ」

「……いつもだ。気にするな」


「でもまぁ、明日にでも王妃様に聞いてみれば?けど困ったな。羽根が染まらなきゃ悪魔界の王妃と認められないぞ」


あぁ本当に面倒くさい


頭痛がする


「……早く終わらせるぞ」


そしてゼロは再び仕事に取りかかった







終わった頃にはもう朝だったそうだ





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