秘密な彼氏
「俺はあやめが好きだから。

あやめしかいないと思ってるから。

だから、離れないよ」

この確信犯。

全てに置いて、反則だ。

「あやめは?」

名前を呼ばれて、隆志に見つめられる。

私を見つめているその瞳も、私のものだって思ってもいいよね?

私の全ては隆志のものだって、そう思ってもいいよね?

「――もちろんに、決まってるでしょ」

自分から、隆志と唇を重ねた。

「私だって、隆志だけだよ」

「あやめ、それ反則だから…」

そう言いながら、隆志は甘い笑顔を私に見せた。
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