unrequited love
「亜矢、着いたぞ。」

圭一さんに言われてもたれた頭を起き上がらせる。

一緒にタクシーを降りて、カードキーでマンションの中へ。

いつ見ても、ホテルみたいな内装に

私は身の丈があってないなってぎこちなく感じる。


圭一さんと付き合う流れは、

本当によくある話で、

飲み過ぎてお持ち帰りされちゃったパターン。

私がバイトをはじめた頃の、歓迎会で

就活を終えて、お酒解禁に浮かれた私は

みっともなく、酔っ払ってしまい

先輩に介抱されながら夜を過ごした。

その人が圭一さんで、

あんなハデに酔っ払った女は君以外表れないだろうよって

いつも言われる。

圭一さんの前では、カワイイ仕草が出来る女子は

みんな1.2杯程度で酔っちゃったって言ってくるらしいが

私は元々お酒が弱いクセに 頑張って飲み過ぎた

完全に自分のキャパを分かってないダメ女っぷりを

見せつけたと言うのに、

飾らないところがイイって気に入ったらしい。


彼女の私でも、彼の萌えスイッチは

絶対ぶっ壊れてるんじゃないかと思う。

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