バスケより一番に
「何?
俺急いでるんだけど……」
「あっ、あのね…」
下を向いたままこちらを見ない摩乃。
「俺行くよ?」
「……」
何なんだ?
こっちは待ち合わせに遅れそうっていうのに。
「話しならまた今度聞くから……「好き」
は?
「私春弥が好きなの!!」
「えっ、ちょっと…」
「小さい頃からずっと、ずっと、ずっと思い続けてきたのに……っ何で…」
「おい、摩乃」
「…何で波奈先輩なの?」
いきなり泣き出しもうパニック状態の摩乃。
「落ち着けって」
「う゛っ…うぅ~」
これはしばらく一緒に居ないと駄目だよな…
そう思った俺は波奈にメールしておいた。
「ちょっとあそこに座ろ」
近くにあったベンチに摩乃を座らせて泣き止むまで待った。