戦国彼氏
「ご…ごめん新政くん…。」


おそるおそる謝ると、新政くんはニコッと笑った。


「いやいや。大丈夫!怒ってないよ。」


いやいやいや。めっちゃ棒読みですけど!?

うう…と私は涙目になって俯いた。


新政くんはまた溜め息をつく。




「…怒ってないよ。」


「…ほ、ほんと?」


ぱぁっと笑顔になると、新政くんは私のオデコをつついた。



「ヤキモチやいたんでしょ?」







私はぼっ!!!と赤くなる。


「ちちち…違ッ!!」

「素直じゃねぇなぁ。まぁ可愛いからいいけど♪」





…ヤバイ。


鼻血ブーになる!!



私は赤面をぐぐっと堪えると、もう一度新政くんの方を向いた。



「あっ…あのね新政く…」


言いかけた時、新政くんファンクラブ委員会の子たちが駆け寄ってくる。


「新政先ぁ輩」



「うわ。ヤベ。ごめん市また今度な!」



「ええ!?ちょ…ッ」


私の声は虚しく、いつしか新政くんは消えていた。




…早ッ!!





しょぼ~んとなった私はその場にへたれ込む。





新政くん…





私明後日誕生日なの……。



ハイ。それを言いたかっただけなんです。



だって乙女はスキな人に祝ってほしいじゃん!!





…でも新政くんは…




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