戦国彼氏
―――――――………公園にはすぐについた。


でも新政くんの姿はなかった。



ただ真っ暗な公園に市だけがぽつんとたたずんでいる。










「新政くん…。」




まさか本当に女の子と遊んでるの?





それとも…市のこと嫌いになったの?




考えれば考えるほど、どんどん悪い方向に考えてしまう。


ましてやオタクで妄想が天才的な私には変な想像しかつかない。










…今の時間は11時50分。




市の誕生日が終わるまであと10分。








不安になった私は携帯を開くと新政くんに電話をすることにした。




プルルルル…







お願い…出て!!









プルルルル…ピッ。




「あ…もしも…」


『おかけになった電話は電源が入っていないためかかりません。留守番サービス………』









……新政く……





『…メッセージをどうぞ。』
















「市…です。新政くん…どこにいるの?市待ってるよ。公園真っ暗だよ…約束忘れちゃったの?…ずびッ…」




「…早く来て…。市の誕生日は今日しかないんだよ。………誕生日終わっちゃうじゃん…。…会いたいよぉ…。」




























「いるじゃん。ここに。」









……え…?



振り返ると、そこには汗だくで息を切らした新政くんの姿があった。
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