戦国彼氏

二股疑惑か！？

――――――――……

清ちんと私は、また新政くんの家へと向かった。


清ちんはもう疲れた様子で、何回も溜め息をついている。



「はぁぁ…。」


これが１０回目。



…そんなに男の子に抱き付かれたことが嫌だったのだろうか。



「まぁ元気だしてよッ！いいじゃん。あんな美少年に抱き付かれたってさ…」



清ちんはギロリと私を睨む。


はい。すみません…。




「あ！このあんみつの名前わかる？なんと“クリームブリュレリボンの恋の味”なんだって～。笑えるよね～！」





「………お前は唯井のことどう思ってんだ？」


突然違う話をされ、私は黙り込む。



…皆して“どう思ってるのか”なんて聞かれても……



「あ、新政くんは大切な友達だよ！」


「本当に？」


「うんッ…。」



友達だよ……




いつの間にかもう新政くんの住んでいるマンションは目の前だった。





「じゃあ…あれを見ても？」


スッと清ちんは向こうを指差した。



「……え……？」









そこには、女の人と歩いている新政くんの姿があった。