戦国彼氏
「お市おっはよー!!」


朝からミネちゃん達はおやつを食べながら雑誌を開いている。



「おはよー!あれ?何の本?」


雑誌を覗き込むと、ビカビカで目が失明しちゃいそうな可愛らしいファッション雑誌。



「ViViだよ。てかお市って雑誌読むの?」



「読まないよ?」


予想していた通りの返事だったからか、ミネちゃんはふーんともへーとも言わなかった。(悲)


席につくと、新しく買った戦国〇双の攻略ガイドブックを広げる。

そしてデレデレと鼻の下をのばして読むのだ。(おっさんか!!)







「う~い。HR始めんぞ~い。」



臭いと評判の担任が教室に入ってくると、皆がかったるそうに席についた。




「え~今日は~転入生を紹介するぞ~い。」

「「は!!?」」



急な展開に皆は同時に声をあげる。



「え!?なに!?男!?男なの!?なによー!だったらもっとメイクキメてきたっつーのに!!」




ミネちゃん…あんた声でかいよ。



女子は髪型を直したりメイクを直したり…ってそんな時間あるのか?




「入ってきたま~え。」



先生の合図よりも先にスッと誰かが入ってきた。






「唯井 新政です。よろしく。」













私は頬ずえしていた手がズルッとなって顎が落ちた。


がぁんと勢いよく顎が机にぶつかる。







痛い………





いや……ヤバイ…





なんなのこの浅井長政様そっくりのハンサム王子はーーーッ!!?





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