恋奏~love harmony~






少し経ってやっと言葉を発せた



「すごい」


でも、それだけしか出てこなかった

いや、この演奏にふさわしい言葉があたしには出すことができなかったんだ



「誰でも弾ける」


見つめるあたしから視線を逃れるようにそっぽを向くソウ




もしかして…

「照れてる?」


なんとなくそんな感じがする


「照れてねぇよ」



ちょっとふてくされている感じのソウ



そんなソウに思わずクスクスと笑いが漏れた




居心地の悪そうなソウは

相変わらず笑い続けているあたしについに痺れを切らした




ぺシン

「笑いすぎ」


叩かれたおでこに手を当ててソウの方を見上げる








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