銀杏



「ねえ、優勝したよ。お祝いして?」

「やだよ。俺、試合だもん。終わってからならいいけど、俺だってお祝い欲しいよ?だからお互いやったりしてもらったりしたって一緒じゃん。」

「いいじゃない。頑張ったことへのご褒美で。ね?やって?」

「……お前、『やって』とは言うけど、『する』とは言わねえよな。ホントにするのかあ?」

あれ…バレてる。痛いとこ突いてきたな。

「うん、するよ。」

たぶん。

「何でも?」

「うんうん。」

口先だけの返事。尊は気づく?

「そんな軽々しく返事してもいいのかよ。後悔しても知らねえよ?」

あ…。

いつもの意地悪な目付き。しまったあ~。『何でも』という言葉には要注意だった。

「今のはやっぱり取り消し…」

「無理。」

「……じゃあ、何がいいか考えといて…。」

テンションがた落ち。
自分で言ってしまってから後悔するなんて。

首を項垂れて、自室に戻った。




< 501 / 777 >

この作品をシェア

pagetop