スイーツラブ~お菓子みたいな甘い恋~[短編集]
「その気持ちよくわかるよ? あたしも同じだから」

「え? お姉ちゃんも好きな人いるの? ……大学の人?」


久々の恋愛話に、あたしは身を乗り出した。


お互いに片想いだけど。

好きな人の話をするときは、すごく幸せな気持ちになる。


「ね、行ってみようよ?」

「えっ?」


お姉ちゃんの唐突な提案に、一瞬思考が追いつかなくて。


「同じ時間にいるかもしれないでしょ?」


その意味を理解して、一気に頬が熱くなった。


今まで、学校行事とかテスト期間中とか……

時間が不定期で、彼を見れない日もあったけど。


夏休みに入って、もう1ヶ月近くも会えなくて……

2学期まで我慢するのは、正直辛かった。


彼も夏休みだから、会える保障なんて全然ないんだけど。

行ってみるだけでも気が紛れるかと思って、あたしはお姉ちゃんと駅へ向かった。


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