四竜帝の大陸【青の大陸編】
私の奥底まで見透かすよう金の瞳が、きらりと光った。
きらりってより、ぎらり!?
ひっ……きゃゃあぁ~!
い、い、いやぁああ!
なんか露骨過ぎて怖い、怖すぎるぅうう~!!
「りこ。我がもっと、もっと快楽を与えてやろう。りこが望むなら、我は何日でも何年でも繋がり続けてみせようではないか!」
「なっ、何年もしっぱなしじゃ死んじゃうでしょうがっ! ハ、ハクちゃんの馬鹿! ……何考えてんのよ!? ちっとも反省してないじゃない! もうっ! 当分の間、しないんだからねっ!!」
ベッドの上でお腹を押さえる素っ裸の旦那様を残し、私はカイユさんの手をひいて部屋を出た。
ほてった顔を、カイユさんと繋いでない右手で押さえながら歩いた……ああ、もう!
当分しないと言っておきながら、次を期待している気持ちが強くあるなんて……。
「…………」
次こそちゃんと、したいです。
駕籠の中はまるで豪華なホテルのようだった。
さすがに異世界!
飛行機のファーストクラスよりすごいんじゃない?
ま、そんなのテレビでしか見たことないけれど。
後で探検しよう!
中央部分のリビングスペースに行くと、テ−ブルにはさっき食べそこねた料理が並べられていた。
「カイユ。ありがとう。ダルフェが来たら皆でご飯、食べよう!」
離宮でも、なるべく皆で食卓につくようにしてもらっていた。
一人で、カイユさんやダルフェさんに給仕されながら食べるのは嫌だったから。
カイユさんは私がにこにこしていることに、ほっとしたような顔をした。
「トリィ様。無理していませんか? あのような事があったのですから、触れられることすら恐怖なのでは……。私からヴェルヴァイド様にはっきりと言いましょうか? あの方にはトリィ様の心情を察して行動するなんて高等なことは無理ですわ」
「ううん、いいの。あの時は……無理やりとかじゃない。ハクちゃんは、悪くないの。それに、えっとね。その……私」
あ。
言わなきゃ。
カイユさんには。
この人は本当に、私のことを考えてくれている。
だから。
言わなきゃ。
「私、やめてって……あの時、言わなかったの。ハクちゃんを止めなかったの」
「トリィ様……」
言わなきゃ、駄目。
「私。欲しかった、あの人が。傷つけるの分かってたのに、泣いてるの知ってたのに。ハクちゃんが欲しかった。これで、この人は私のものになるって思った。……ずるいでしょう? 酷いでしょう?」
自己嫌悪で顔を伏せた私の頭を、カイユさんが黙って抱いてくれた。
「この世界に勝手に連れこられて。……大切だったもの、全部無くなったの。なんにも持ってない私になっちゃって」
カイユさん。
こんな私を、貴女は軽蔑しますか?
きらりってより、ぎらり!?
ひっ……きゃゃあぁ~!
い、い、いやぁああ!
なんか露骨過ぎて怖い、怖すぎるぅうう~!!
「りこ。我がもっと、もっと快楽を与えてやろう。りこが望むなら、我は何日でも何年でも繋がり続けてみせようではないか!」
「なっ、何年もしっぱなしじゃ死んじゃうでしょうがっ! ハ、ハクちゃんの馬鹿! ……何考えてんのよ!? ちっとも反省してないじゃない! もうっ! 当分の間、しないんだからねっ!!」
ベッドの上でお腹を押さえる素っ裸の旦那様を残し、私はカイユさんの手をひいて部屋を出た。
ほてった顔を、カイユさんと繋いでない右手で押さえながら歩いた……ああ、もう!
当分しないと言っておきながら、次を期待している気持ちが強くあるなんて……。
「…………」
次こそちゃんと、したいです。
駕籠の中はまるで豪華なホテルのようだった。
さすがに異世界!
飛行機のファーストクラスよりすごいんじゃない?
ま、そんなのテレビでしか見たことないけれど。
後で探検しよう!
中央部分のリビングスペースに行くと、テ−ブルにはさっき食べそこねた料理が並べられていた。
「カイユ。ありがとう。ダルフェが来たら皆でご飯、食べよう!」
離宮でも、なるべく皆で食卓につくようにしてもらっていた。
一人で、カイユさんやダルフェさんに給仕されながら食べるのは嫌だったから。
カイユさんは私がにこにこしていることに、ほっとしたような顔をした。
「トリィ様。無理していませんか? あのような事があったのですから、触れられることすら恐怖なのでは……。私からヴェルヴァイド様にはっきりと言いましょうか? あの方にはトリィ様の心情を察して行動するなんて高等なことは無理ですわ」
「ううん、いいの。あの時は……無理やりとかじゃない。ハクちゃんは、悪くないの。それに、えっとね。その……私」
あ。
言わなきゃ。
カイユさんには。
この人は本当に、私のことを考えてくれている。
だから。
言わなきゃ。
「私、やめてって……あの時、言わなかったの。ハクちゃんを止めなかったの」
「トリィ様……」
言わなきゃ、駄目。
「私。欲しかった、あの人が。傷つけるの分かってたのに、泣いてるの知ってたのに。ハクちゃんが欲しかった。これで、この人は私のものになるって思った。……ずるいでしょう? 酷いでしょう?」
自己嫌悪で顔を伏せた私の頭を、カイユさんが黙って抱いてくれた。
「この世界に勝手に連れこられて。……大切だったもの、全部無くなったの。なんにも持ってない私になっちゃって」
カイユさん。
こんな私を、貴女は軽蔑しますか?