四竜帝の大陸【青の大陸編】
「そうだ。我にはりこだけだ」


貴方の事しか考えられなくなってしまう、秘密の呪文。


「わ……私もっ」

夢中で縋り。
引き寄せた。

頭の中が、真っ白になる。


「ハクだけっ……貴方だけで、いい!」


貴方の色に、満たされる。

あなた だけ

ハク だけでいい 





「なるほど。ハロウィンとはなかなか‘素敵‘だな。……年1回ではなく、我は毎日でも良い」

ん……ハクちゃんの声だ。
何?
なんて言ったの……ふわぁ。
身体がふわふわして、手足の先までほかほかして……とっても眠いの。
ハクちゃん、私……寝ても良い?

「ああ。安心して休むが良い……ランタンなど無くとも、りこには我がいる。我が全てをかけて、貴女を護る」

うん。
じゃあ、ずっとこうしていてね。
私が眠っても……離さないでね?

「……我はりこの望むままに」

うん、ありがとうハクちゃん。
おやすみなさい。

「おやすみ。我のりこ」

その夜の夢は。
ハクちゃんに一番似合いそうなドラキュラの衣装を注文すべく、ネットで探しまくるというものだった。
来年は。
仮装も提案してみようかな?



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