四竜帝の大陸【青の大陸編】
「世界征服なんて、そんな暇はないよ! ひ……引越し準備しなきゃ、引越し! 皆で大陸間大移動なんだよー!?」
言ってから、自分のお馬鹿加減に泣きたくなった。
皆は冗談で言ったのに、つい……だって、ダルフェさん達が妙に生き生きして言うんだもの。
ちょっとだけ‘マジですか、そりゃいかんでしょう!?’って本気で思ってしまった。
「ぶ……ぶはっ! 暇がないから世界征服計画中止かよ!? さすが俺の【娘】だなぁ~……あはははははっ」
ダルフェさんが噴出きだして、笑いが止まらなくなって。
そんなダルフェさんの頭にカイユさんが拳骨を落として。
ハクちゃんが‘りこ、あ~んだ。あ~ん’と私にケーキを差し出して……。
賑やかで、楽しい時間はあっと言うまに過ぎてしまった。
大きな窓から入ってくる光が、部屋をオレンジ色に染め始めていた。
お茶を楽しんだ後……ハクちゃんが着替えに行ってる間、私はカイユさんのお膝で丸くなって眠る弟の姿に見入った。
本当に、かわいい子……姉様は君にめろめろでございます。
「しばらく起きねぇな、こりゃ。旦那が離れたから、一気に気が抜けちまったんだなぁ。ハニー、俺がジリを部屋で寝かせてくるよ」
ダルフェさんは両手でそっとジリギエ君を抱き上げ、私にウインクして居間から出て行った。
「うふふっ、かわいかったな」
あ、男の人がいないから……よし、質問しちゃおうっと!
こういうことは、やっぱり女性同士が話しやすい。
「カイユ、あのっ。私も早く子供が欲しいなぁって思ってるの。私は人間だから、そのっ……頑張れば2~3人は産めるの? 人間と竜族の間の赤ちゃんって、どちらで生まれるの? この際言っちゃうけど、実は生理が……カイユ?」
カイユさんは私を見ていなかった。
私の……後ろ?
「……ヴェルヴァイド様っ、なぜです!?」
着替え終わったハクちゃんが立っていた。
いつものように漆黒の服。
そしてなぜか。
外套を持っていた。
銀色の毛皮のついた、黒に見間違えそうなほど濃い紫の……おでかけですか?
あ、私のコートも持ってる……。
私もお出かけってこと?
「あなたは……まだ言ってなかったんですか!?」
カイユさん、急に怖い顔して……どうしたの?
言ってから、自分のお馬鹿加減に泣きたくなった。
皆は冗談で言ったのに、つい……だって、ダルフェさん達が妙に生き生きして言うんだもの。
ちょっとだけ‘マジですか、そりゃいかんでしょう!?’って本気で思ってしまった。
「ぶ……ぶはっ! 暇がないから世界征服計画中止かよ!? さすが俺の【娘】だなぁ~……あはははははっ」
ダルフェさんが噴出きだして、笑いが止まらなくなって。
そんなダルフェさんの頭にカイユさんが拳骨を落として。
ハクちゃんが‘りこ、あ~んだ。あ~ん’と私にケーキを差し出して……。
賑やかで、楽しい時間はあっと言うまに過ぎてしまった。
大きな窓から入ってくる光が、部屋をオレンジ色に染め始めていた。
お茶を楽しんだ後……ハクちゃんが着替えに行ってる間、私はカイユさんのお膝で丸くなって眠る弟の姿に見入った。
本当に、かわいい子……姉様は君にめろめろでございます。
「しばらく起きねぇな、こりゃ。旦那が離れたから、一気に気が抜けちまったんだなぁ。ハニー、俺がジリを部屋で寝かせてくるよ」
ダルフェさんは両手でそっとジリギエ君を抱き上げ、私にウインクして居間から出て行った。
「うふふっ、かわいかったな」
あ、男の人がいないから……よし、質問しちゃおうっと!
こういうことは、やっぱり女性同士が話しやすい。
「カイユ、あのっ。私も早く子供が欲しいなぁって思ってるの。私は人間だから、そのっ……頑張れば2~3人は産めるの? 人間と竜族の間の赤ちゃんって、どちらで生まれるの? この際言っちゃうけど、実は生理が……カイユ?」
カイユさんは私を見ていなかった。
私の……後ろ?
「……ヴェルヴァイド様っ、なぜです!?」
着替え終わったハクちゃんが立っていた。
いつものように漆黒の服。
そしてなぜか。
外套を持っていた。
銀色の毛皮のついた、黒に見間違えそうなほど濃い紫の……おでかけですか?
あ、私のコートも持ってる……。
私もお出かけってこと?
「あなたは……まだ言ってなかったんですか!?」
カイユさん、急に怖い顔して……どうしたの?