四竜帝の大陸【青の大陸編】
「むっ……なぜ逃げるのだ?」

その夜。

ベットの上で後ずさりした私の右足首を、大きな手がさっと掴んだ。

「なぜって……だって、だって!」

なんだってこんな事になっ……うわわぁあああ!

「りこ、我はもっと努力せねばならんのだ。竜体と比べ、人型はかわゆさで劣るらしいのでな」

竜体?
かわゆさ!?

あっ、それって今朝のっ!?

「う……嘘つきー! なんでもなくないじゃないのよぉおお! こここっ……これ以上、努力しなくていいからっ! とにかく、ちょ……ちょっと待っ……」
「待たん」

ハクちゃんの謎思考回路完全理解への道は、果てしなく遠く険しいのです。




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