最後の恋、最高の恋。
こうやって季節が変わっても、手を繋いで同じ道を歩けていることがすごく嬉しく思うのは、私だけじゃないんだろう。
見上げる学の顔にも笑みがうかんでいるから。
「なんていうかそれも癪だなぁ、美月ちゃんの頭の中に俺以外の男のこと考えるスペースがあると思うと、すっげぇヤだ」
笑っているくせにそんなことを言うからおかしくて、私はつないだ手にギュッと力を込めた。
学はやっぱり大人で子供。 本人にそう言っても納得してもらえなかったけれど、お姉ちゃんは「分かる」と即答で同意してくれたくらい。
「大丈夫、私の恋愛感情は全部まるごと学だけのものだし」
「当たり前だし」
「当たり前だね」
こうやって微笑みあいながら、手を繋ぎながら、互いに想い合いながら、いくつもの季節を越えて行けることをひっそりと願って宮田さんの待つログハウスへとゆっくり歩いて行った。
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