最後の恋、最高の恋。







それは、とても重くて大切なものを貰ったような、そんな感覚で。









別に今すぐ結婚とかでもないし、ましてやプロポーズなんてされてもいないのだけれど、それでも学からそういう言葉を貰うよりも、とてもとても素敵な言葉だった。





自分の意志とは関係なく涙がぽろぽろこぼれて、それでも震える声で「ずっと大切に、全力であいしていきます」と答えれば、お母さんは嬉しそうに笑って私を力強く抱きしめて、ソファーに座りながら私たちを見ていたお父さんは「お願いします」とにっこり微笑んでくれた。



ちらり、学の方に視線を向ければ、呆けたようにこちらを凝視する目とぶつかって、零れ落ちる涙もそのままに精一杯笑顔を浮かべると、学はくしゃくしゃに破顔して私に抱きつくお母さんごとぎゅっと抱きしめてくれた。











なんだか幸せが何倍にもふくれあがった気がした。









□END□

< 279 / 337 >

この作品をシェア

pagetop