最後の恋、最高の恋。


言われた言葉は、キツイとも取れるような言葉なのに、私にはすごくうれしい言葉だった。



今日で2回目なのに、こんなに私のことを分かってくれてる人っていないと思う。


こんなに私を想ってくれてる人なんて、どこを探したっていない。


その証拠に、なんだかすごく、坂口さんの温もりに触れたくて仕方がない自分がいる。



こんなに私を理解してくれている人を、私も理解したい。

これだけ私を想ってくれている人を、私もそれ以上に好きになりたい。

これは、負けず嫌いなんかじゃなくて、確かな私の恋心。



生まれたばかりの恋の種が、自分の意志で芽吹いた。




きっとこの恋が、私にとって、最後の恋になる。



そんな確信めいた予感を胸に、私は坂口さんから貰った言葉を噛みしめて、込み上げる涙を抑えながらぎゅっと拳を握りしめた。


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