ストロベリーデイズ
「そういう意味じゃないのよ。美桜ちゃんはかわいいの」
あ、今のお世辞に怒りが。
とは言え、ちゃんと顔には出さずにその気持ちを抑えた。
「そのかわいい顔が台無しになるくらい、悲しいことがあったのかな、って。泣きそうな顔してるから…」
あまりにもわたしを心配そうに見つめる永瀬先生が、逆にいじらしく感じた。
どうして、この先生は分かってしまうんだろう。
わたしが放課後にさっさと家にも帰れずに、旧校舎をうろうろしていた訳を。
めったに人の来ない場所に行きたかったからだ。