千年の追憶【完】
俺が鬼になって、千年が経つ。


俺も、かつては人間だった。


俺が人間として生活していたのは、自動車やテレビなんて、勿論ない時代。


俺は、鹿住(かずみ)家の嫡男として生まれ、父の後を継ぐ次期村長として育てられた。


屋敷には使用人も何人か居て、身の回りの世話をやいてくれる。


生まれた時から、そんな環境で育ってきた俺は、自分が恵まれてるなんて、感じた事もなかった。


そんなある日…。


俺が5歳の時だ。


屋敷に男の子がやって来た。


俺とそんなに年は離れていないように見える。


でも…。


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