30才の初恋
副社長がいない間、私は受付の業務に戻った。




久しぶりにミカさんと美鈴さんと会えて嬉しい。




仕事をしていれば、斗真の事も忘れられる。




昼食は美鈴さんと社員食堂へ行くと、美鈴さんが副社長の事を聞いて来た。




副社長には許嫁がいて、その人が年上で2人の間には3才になる男の子がいると、美鈴さんが教えてくれた。




来月2人が結婚を発表するらしいと、美鈴さんは副社長を狙っていたから残念だと言った。




頼んだカレーが喉を通らなかった。




もうそんなとこまで話は進んでいるんだ。




斗真は結婚の準備で忙しいとか。




私も自分の気持ちを決めないといけない。



宗次郎の告白にまだ返事をしていなかった。




私って、案外狡い女だから、遠い未来より今ここにある幸せを選ぼうと思う。




週末宗次郎と会う約束をした。




この時、私の気持ちは決まっていた。














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