30才の初恋
何でこんな事になってるの。どうして、3人で川の字になって寝る訳。



俺と斗真の初恋は明日美だったと、宗次郎が言った。




嘘、そんなの知らない。




俺たちはルールを作り、明日美に告白はしないで、3人で仲良くしようと決めたんだ。




だけど、斗真の転校が決まり、斗真は明日美に告白すると言い出した。




俺は焦り、明日美に酷い事を言えば、明日美はきっと、斗真を忘れる事が出来なくなると、嘘を教えた。




酷い事を言っていなくなれば、明日美は斗真を忘れる。そうしたら俺が明日美に告白できる。




たけど、明日美は傷ついて、あの日から学校に来なくなった。




私が学校へ行けなくなったのは、斗真のせいじゃない。



全て斗真のせいにして、現実から逃げていただけなの。




《おまえキモい、俺にちかづくな!》あの言葉は俺が斗真に言えと言った。




斗真が泣きながらあの言葉を言ったのを、明日美は知らない。




あの後斗真がごめんと何回も言っていたのも、明日美は聞いていなかった。




私は辛くて、斗真の顔を見る事も出来ず、あの場から逃げる事しか出来なかった。



何処で、間違えてしまったのかな。



幼かった私には、二人の気持ちも理解できなかったと思う。













< 152 / 308 >

この作品をシェア

pagetop