30才の初恋
あの頃に比べたら、かなり強くなれたと思う。


受付の仕事も思った以上に大変だがやり甲斐はある。


だから絶対頑張ってみたい。


｢副社長、藤川様、もう昔の事は忘れることにします。せっかく頂いたこの仕事を大切にしたいです。今日はありがとうごさいました。｣


副社長室を出ようとすると、いきなり肩を捕まれた。


｢勝手に話を終わらせてんじゃねぇよ。俺の話しも聞け。｣


もう話す事なんてありません。


一秒たりとも、副社長と同じ部屋にはいたくない。


｢おい、地味女、俺の秘書をやれ！｣


バカは休み休み言え、じゃなくて、今、なんて、言った。


あんた、頭悪いじゃないの。


｢私に秘書など勤まるはずがありません。大嫌いな副社長と一秒たりとも一緒にいたくないです。｣


藤川様が大声で笑いだした。


笑いすぎです。


｢ここまで嫌われているとわな、斗真の頑張りがかなり必要だな。｣


副社長室を出ようとすると、斗真がが私に向かって叫んだ。


｢必ずおまえを秘書にしてやる。｣


絶対なりません。


秘書なんかになるものか。


斗真のいいなりには死んでもなりませんから。


イライラするけど、ここは冷静でいないと斗真に振り回される事になる。


落ち着かなきゃ。























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