30才の初恋
斗真が私を押さえつけた。




「明日美、頼むから大人しく俺に抱かれろ!」




うん、分かってるけど、気持ちもそのつもりでいるのに、体に力が入ってしまう。




「いいか、深呼吸して力を抜くんだ。」




力を抜くって、フニャフニャになれって事?




「明日美、頭を空っぽにしろ。」




体をフニャフニャにして、頭を空っぽにする?




もう何も考えられないくらいのキスの嵐、それに答えているうちに、あ、痛いけど、これが愛の痛みなんだと思えた。




誰もが乗り越える愛の痛み。斗真と結ばれたんだと思うと、自然と涙が溢れた。




《愛してる》




私も愛してる。




何度も愛し合って深い眠りについた。




《長い時間かけてようやく明日美が俺のもになった。》斗真がそう呟いたのを私は知らない。



お休みなさい。



斗真、好きよりも愛してる。












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