30才の初恋

平田佑真

佑真君の腕を掴んだ時、袖の下に赤い痣が見えた。




きっと体にも痣があるはずだ。




｢斗真、佑真君とお風呂に入って来てね。｣




ブツブツ文句をいいながら、バスルームに向かう斗真。




しばらくして２人が出て来た。




咲良さんが気をきかせて佑真君を連れてってくれた。




｢斗真、佑真君の体はどうだった？｣




｢背中は痣だらけ、たばこの火傷のあともある。風呂も久しぶりに入ったと言ってた。｣




やっばり思った通りだ。




学校へも行っていないのではないかと思う。




佑真君の為にどうすればいいのだろうか。



｢明日美、怒ってないよな？｣




怒ってないと言えば問題が解決するとでも思ってるのか。




抱き締めようとする腕から逃げた。




｢やっぱ怒ってるじゃないか。佑真は俺の子じゃない。避妊してたし、美咲とは付き合っていた訳じゃない。｣




付き合ってないのにｴｯﾁした方が問題だよ。




もう本当に女にダラシないんだから、一発ぶん殴りたい気分。




手を振り上げたら、佑真君が見ていたので止めた。












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