30才の初恋
明日美会いたいのに会うのが怖かった。




明日美に嫌われたと思ってたから、もうこれ以上嫌われたくなかった。




2人で会うのを怖がって会うのに20年も過ぎてしまっただなんて、なんだか可笑しくて笑っちゃうよ。




本当に遠回りしたね。



今はこうして一緒にいる。




なんだか不思議な気持ち。



20年もすれ違ってた事が嘘のようだ。




このビードロ誰に貰ったのか、気になって仕方がない。




斗真がくれたのかな。



「明日美にはまだ話してなかったけど、副社長に従兄弟の源太郎がなる事がほぼ確定したから。」




源太郎、清水源太郎、あ、源ちゃんだ。




「斗真思い出した。ビードロくれたのは源ちゃんだ。」




源ちゃんは長崎から越して来たんだよね。




幼稚園の頃、斗真と遊んでると必ず源ちゃんが私と斗真の間に入って、あ、私もしかして大変な過ちを犯したかも知れない。




もしかして、これって二股になる。



ビードロがどうしてもほしくて、源ちゃんのお嫁さんになるって言っちゃったんだ。



わぁ、どうしよう。



おかしな事まで思い出してしまったよ。














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