30才の初恋
「娘の繭奈です。繭奈ご挨拶をしなさい。」



繭奈ちゃんが手話で挨拶をした。



「繭奈ママは?」



手話で、悟さんと会話をしている




そこに、車椅子の乗った女性が現れた。



とても綺麗な人だった。



多分、悟さんより年上じゃないかなと思う。



彼女が私に握手を求めた。



彼女も耳が聞こえないのだ。



手話で3人で会話する姿が、とても微笑ましく感じられた。



彼女の名前は長田愛奈夏さん。



有名な作家さんだった。



愛奈夏さんの小説を読んだ事があったので、嬉しくて小説の話をしてしまった。



その小説のタイトルは、初恋の奇跡。



初恋は願えば必ず叶うと書かれていた。



私が自分と斗真の話をすると、愛奈夏さんが私を抱き締めた。



悟さんと愛奈夏さんも幼馴染みで、でもお互い初恋の相手てはないそうだ。 初恋の人と結婚出来るだなんて、本当に奇跡に近いと言われた。



暖かな気持ちになった。



咲良さんはどうしてるいのだろうか。






















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