30才の初恋
美鈴さんとリカさんに、明日から副社長の秘書になる事を話すと、2人は目を丸くして驚いた。




美鈴さんが羨ましいと何度も言うから、変わろうかと言えばいいですと言われる。




副社長とずっと一緒にいたら、窒息死しそうだから、遠くで見るのがいいですと美鈴さんが言った。




私もずっと一緒にいたら、どうなるか分からない。




気が重い。




家に帰ると、何故かみんなが副社長の秘書になる事を知っていて、大出世だとお祝いされた。




祝うほどの事でもないのに。




仕事を辞めたい。




斗真からどうすれば逃げられるか、そればかりを考えて眠れなかった。




宗次郎に電話をすると、宗次郎は私が副社長の秘書になる事を知っていた。




【明日美、あまり深く考えるな。明日美が斗真を振り回してやれ。】




そうだ、その手があった。



私が斗真を振り回せばいいんだ。




早速作戦を考えよう。




なんかワクワクして来たかも。










< 46 / 308 >

この作品をシェア

pagetop