限られた永遠の物語
「137号、なぜこの状況になったのか答えなさい」


ああ、そういえば私の本当の名前
『137号』だったんだ・・・

彼があまりにも『リリ』と呼んでくるから
いつの間にかこっちの方が普通になってしまったんだな・・・


「私は、自分の力を犠牲に、リストに載っている人を助けました」

私の答えに周りが一気にざわついた。
そうだよね、
人間を助けたんだもん。

これが当たり前の反応だよ。


「なぜそのようなことを・・・」
「信じられない・・・」
「禁忌を犯したのか」

周りの言葉が私の耳に届く。
不思議…前までは申し訳ない気持ちになってたはずなのに

今、全く後悔なんてしてないみたい・・・


「なぜそのようなことをやったのか」

裁判官の問いに私は考えた

なんで私は彼に力を与えたんだろう

私はただ彼に生きてほしかった。
何で生きてほしかった?

優しくて暖かい彼が・・・

「好きだったからです。
私は彼を愛しています」

周りのざわめきが大きくなる

「彼に会うたび、惹かれていきました。
彼を知るたび彼には生きていてほしいという気持ちが大きくなっていきました
だから私は彼を生かしたのです」
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