桜ちる
以前の相沢と違い麻奈を離そうとしなかった。
「貴方が転職だなんて、考えられないわ」
「僕にとって警官は天職だと彼女が言っていたから、
死なれてからも続いたが、
今は何が遭っても自分に疚しい事がないのに、
辞める気はない。これ以上の出世も望まないが良いのか」
「いいわ。充分じゃないの。何人の人が貴方の立場になれる」
相沢は直ぐに結婚を考えたが、
この冬に櫻子の物を返す気であった。
そして、
暗峠に花を供えに行くつもりであった。