桜ちる

愛しているとだけしか書かれてなかったが、
あれは肌身離さず持っていた。
この五年間でぼろぼろになっていたが、
まだ判読でき、
自然に破れてしまうまで、
失くしてしまうまで持っているつもりだ。

もう来るつもりはなかったので、鍵は郵便受けにいれる事を伝えてあった。

玄関口で麻奈が立っていた。
小森に聞いたと言った。
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