First xxx.
first


 大都会のど真ん中、高層ビルが乱立するオフィス街は今日も慌ただしい。スーツという戦闘服に身を包んだサラリーマンも夏仕様なのか白いポロシャツを身に纏いラフさを感じさせる。
 梅雨も開け、青い空に白い雲が似合う季節がやって来た。蝉の鳴き声をBGMに心が踊るシーズンの到来。ネイルも夏色ジューシーカラーに心が躍る。

 真夏の太陽が照りつけ、る。一日中歩き回ったら高級美白美容液も効果半減、ケアを怠れば夏の終わりには松崎しげる並みに日焼けしそうだ。連日で渋谷系のショップでバイトをしているギャル男に営業の仕事を勧めたいやと思いながら信号が青に変わった瞬間、群衆の波に合わせ歩き出す。
 9センチのルブタンのヒールを履き颯爽に歩きながら、スマホアプリで買ったTOEICのを聴きながら時短勉強。最近は海外から取引先の方が来ることもあるから、本格的に英会話のレッスンに行こうかな?と思いながらも、これ以上レッスンを増やすとやっていけるかな?と考えながら入ってくる流暢な英語が頭を通り抜け、集中力の無さに溜め息を吐いた。

 気分転換にとアプリを落としてミュージックプレイヤー機能に変える。大好きなロックナンバーが流れ出すと、音楽に合わせて早歩き。夏に似合いそうなサマーナンバーを聴きながら、夏フェスへと思いを馳せた。

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