こちらミクモ探偵事務所2

「うん……でも信じられなくて」

「ホストに入れ込んだ所で無駄だ。破産する」

「うん……分かってる」

それでも羽兎は泣き止まない。
紘哉は大きくため息をつき、軽く羽兎の背中を叩いた。

「……帰るぞ」

「うん……!」

先を歩く紘哉の背中を、羽兎が小走りで追いかける。

外は真っ暗になっており、店のネオンが綺麗に輝いていた。

< 308 / 320 >

この作品をシェア

pagetop