揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤

chapter3

「こんにちは」


そう、後ろから声を掛けてくれたのは。

まさかの…大翔君だった。


「ぎゃっ!」


驚きのあまりに、変な声を出してしまった瞬間。

お盆の上のコップとかを落としそうになってしまって。


慌てて彼が手を伸ばし、支えてくれた。


ふぅ、間一髪。


「すいません、突然声掛けたから……」


申し訳なさそうに謝る大翔君に、大きく首を横に振って見せた。


「大丈夫っ。全然、大丈夫だからっ」


とりあえず、それだけ言うのが精一杯で。


だって、中にいるかもって思ってたのに。

まさかこんな風に、大翔君が現れるだなんて。


反則だよ、反則っ。


「なら、良かった」


そう言って彼は、はにかむように少し笑ってくれた。


くぅーっ、かわいすぎるっ。


思わず顔がにやけそうになるのを、ぐっと堪える。


だって、ただでさえこの至近距離。

初めて近くで見る彼の顔は、やっぱり整っていて。


クールな顔立ちに、大人っぽい眼差し。


背は、163センチの私より5センチぐらい低いかな?

克也の方が高いかも。


青いアディダスのトレーナーに、黒のジーンズ姿は。

ユニフォームの時とは違って、また新鮮だった。
< 26 / 298 >

この作品をシェア

pagetop