揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「笑えるだろ?頭打って気を失ってるアイツの服脱がして、ホントはヤっちゃうつもりだったんだよ。だけど、無理だったんだ」


そう言って、諒斗は少し顔を下に向けた。


「指…だけだよ、入れたの。だけど、やっぱ入らねぇんだよな、ちゃんと感じてくんねぇと」


「でも、シーツが湿ってたって聞いたけど?」


「……それか。あれは、俺が自分で…処理したからだよ」


自分のした事を恥じているのか、諒斗は自分自身を嘲笑っているかのようで。


好きな女の裸を前にしたら、誰だって我慢できねぇだろ?

そう、言葉を続けた。


「じゃあ、ホントに由佳の処女は奪ってないんだ?」


未だ笑みの残るアイツに、俺は念を押すように尋ねた。


「残念だけど、ホントだよ」


その言葉に、心底俺はホッとした。


別に、由佳が処女じゃないと俺が嫌とかじゃなくて。

ってまぁ、そりゃ俺が初めての男になれるんだったら最高だけど。


……そんな話じゃなくて。

だって、女にとって初めてって特別なモンらしいから。


その初めてが無理矢理だなんて。

あまりにも、由佳が可哀想過ぎるから。
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