月を狩る者狩られる者
数ある法の中の初めに、『吸血鬼はどのような理由があろうとも、一般人を襲ってはならない』とある。

この吸血鬼はそれを破った。
故に、私が協会まで連行しなければならない。


「さっさと覚悟決めて大人しく捕まりなさい」

冷静に言う。


呼吸はちゃんと合わせ直した。抵抗されても打ち負かせる自信はある。


案の定、吸血鬼は怒りに身を任せて私に襲い掛かってきた。


呼吸を読み、私は吸血鬼の懐に入る。

そして奴が驚いているスキに鳩尾と顎に拳を喰らわせた。


女の力じゃ限度があるけれど、急所なら結構効く。
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