東京ロミオ

「まなちゃん、お疲れ。」

「あ、堀さん。お疲れ様でした。」


今日も平和に営業終了までたどり着いた。

滝田さんはカタカタと音を立ててパソコンで閉店後の作業に取りかかっている。

他のキャストは帰っているので店内には3人しかいない。


「まなちゃんって、今お店入って2週間くらいだっけ?どう?何かある?もう慣れてきたかな?」

「あ、はい。まだ慣れない点もありますけど、みんないい人ばかりなので働きやすいのかな、と思います。」


アンジェロは男子従業員も面倒見がいいし、キャストもいい子たちが多くて、変に仕切るようなお局様のような女の子はいなかった。


「そっか、それはあるよね。
ところでさ、まなちゃんって彼氏いるんだっけ?」

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