素顔の彼は御曹司!?


……何これ―。


それは、甘くて、普段なら絶対に聞く事のない声。


少し荒い呼吸は、あたしにも聞き馴染みのあるものだった。



そう――。


あたしが目の前で見た光景は、紛れもなく婚約者の浮気姿。


それも、一番な最悪な…。


こういう時、無理矢理にでも引き離すくらい、度胸があれば良かったのに。


現実が飲み込めないあたしは、ただ走って、その場を立ち去るしかなかった…。




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