あやまち
プロローグ



「ほら、飲めって」


「もう無理だよっ!」




なみなみに注がれた焼酎が、目の前に置かれる。



もうすぐ意識がなくなりそうなほどに、ビールを飲んだあとだから、さすがに飲めない。




「罰ゲームなんだから、しょうがねーだろ?」


「そうだけどっ」




コイツは普段から意地悪で、いつもからかってくるけれど、今日は特にムカつく。




「じゃあ、一緒に飲んでよっ!」


「はぁ?」


「もう誰が飲んでも、わかんないじゃん!」


「……」




こうやって言い合いをしているけれど、罰ゲームも何もあったもんじゃない。



四人で飲んでいたのに、気付けば他の二人は、酔い潰れて寝てしまっている。



こんな中で、罰ゲームなんてしても……


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