あやまち
真実
.



ピンポーン……



あたししかいない静かな部屋に、インターフォンの音が鳴り響く。


バッグと鍵を手にして、ソファーから立ち上がった。


そのままゆっくりと玄関まで歩いて、ドアを開ける。



「おはよっ、悠亜」


「うん、おはよう」



そこには、あたしの心を癒してくれる麻希の笑顔があった。


今日は、一昨日約束した麻希とのショッピング。


どこかで待ち合わせ……と思っていたんだけれど、麻希が迎えに来ると言ってくれたから、それに甘えることにした。


アパートの部屋の鍵を締めながら、翔太がいない間に出掛けることが、物凄く久しぶりだなぁとふと思う。


そして、この空間から出られることに、凄くほっとしている自分がいた。

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